「則」という字には、「そばにくっついて離れない」という意味があると書きましたが、実は、漢字の成り立ちを研究する学者によって、いろいろな説があります。
そのため当然、調べる辞典(字典)や参考書によって、説明のちがう文字がたくさんあります。
「則」は「貝」+「刀」という考え方や、「鼎(かなえ=食べ物を入れるあし付きの容器)」+「刀」という考え方などがあるようです。
その解釈も(1)「お金(=貝)をナイフで切り分けること」とか、(2)「肉などの食べ物を入れた容器のそばに置いたナイフ」とか、(3)「食べ物の容器に、他の人と約束した内容を刃物できざみ付けること」とか、解説されています。
「そばにくっついて離れない」という意味になるのは、(2)の考え方です。
ためしに、手近な漢字の辞典(字典)の「則」のページを開いてみてください。
「解字」や「成り立ち」などと書かれているところがその説明です。どんな説明が書かれているでしょうか。