前回、まちがいやすい漢字はまとめて覚えておく方がいいと書きましたが、それの例をもう少し考えてみます。
「規則を守る」 「土地を測量する」 「箱の側面を見る」
これらの中の「則」「測」「側」の音読みは、すべて「ソク」です。「則」の部分が共通で、そのため同じ音読みになります。
「そばにくっついて離れない」とか、「つねにそばにあるきまり」という意味だそうです。「水の深さなどを測る」、「人のかたわら、そばという意味の側」を表すために、「さんずい」と「にんべん」をそれぞれ付け加えています。
このように、発音(音読み)を表す部分と意味を表す部分とでできている漢字を「形声文字」といいます。形声文字は漢字全体の9割を占めるとも言われています。また、常用漢字のうち、6割が形声文字だそうです。形声文字をうまく利用してグループで覚えることができれば、漢字を一度にたくさん、しかもまちがいなく覚えられると思います。